女性企業家インタビュー

第1回 育児補助用品の開発・製造販売 大杉さん

フジサンケイ・大和証券グループ女性起業家支援プロジェクト「リビング新聞大阪賞」を受賞された、大杉さんにお話をうかがいました。
「自分が困ったなと感じたことにはニーズがある。」子育てで困った体験を元に、アイディア商品を開発
スマイルケアジャパン社 代表表 大杉千里さん子育て主婦が仕事を持ち、家庭と両立させ、同じような境遇の子育てママ達の支援に・・・
お母さんの視点から見た、お母さんのための支援とは・・・
創業のエピソードを語ってもらいました。

「ママ代行ミルク屋さん」



Q1. 業務内容・製品内容について教えてください
育児補助用品の開発および製造販売
現在の取り扱い商品は、“ハンズフリー自動授乳「ママ代行ミルク屋さん」(授乳クッション)”です。
ホームページからの直販・オークション販売・ネットショップへの卸をしています。

Q2. ネットショップをOPEN(もしくは、起業)したきっかけは?
10年以上前の育児奮闘中に「あったらいいな」と思っていたミルク自動授乳用具。
どこの育児用品メーカーに問い合わせても「無い」との返事。
日本が抱える社会問題(ストレス社会・少子化問題・幼児虐待問題など)を背景に、自身が仕事と育児の両立の難しさから「心の病」を発症し「母親から笑顔の消えた子育て」をせざるを得なかったことにより、育児を頑張るママをサポートする商品が必要であると考えました。
「母親の笑顔は子供の心を育てる」育児に一生懸命に取り組むあまり、心に余裕を無くしがちなお母さん達。
お母さんの気持ちや感情は赤ちゃんに肌と肌を通して伝わっていきます。
忙しい育児の一部分ではありますが、授乳という時間を利用して、可愛い我が子を見つめながらホッ・・・と一息つける商品を提供したい。
心の余裕を作り出し、可愛い我が子に明るい笑顔で愛情深く接して欲しいという願いを込めて商品化し起業しました。

Q3. 家事・家庭との両立について苦労した点、良かった点
家事は、そこそこに・・・(笑)家族に自分の仕事の意義を伝え、「今日は、お客様からこんなに嬉しいメッセージをいただいたよ〜」「今日は、○個買っていただいたよ!」時には、子供達に梱包の手伝いをしてもらったりして、家族一緒に楽しみながら進めて参りました。
子供達に「何事にも一生懸命に取り組み、諦めず熱意を持って対応すれば必ず成る!」ということを教えることができたことが良かった点です。

普通なら、大変だなと感じることでも、“ご購入いただいた皆様に喜んで頂いている事実”“育児のサポート役としてお役立て頂いている事実”を味わうことにより、商品化して良かった!起業して良かった!という気持ちの方が大きく「苦労」と感じたことは無いです。
時間に縛られることなく自分のペース・自分の考え方で伸び伸びと仕事が出来るので、精神的・肉体的にも楽で・・・何よりも好きな仕事が出来るという喜びが家庭にも更に活気を与えることが出来たのではないでしょうか。
2年前の時間的束縛のあるサラリーマンと家庭の両立の方が苦労と感じました。

Q4. オープン(起業)の際の苦労した点、製品開発の苦労等
サラリーマン(正社員)をしながら起業準備をしなければならなかったことが忙しく大変でした。
会社の休み時間や休日・子供が寝た後の時間を利用して、特許関連・商品の形・素材探し・試作品を作ってくれる工場探し・・・同時に進めなければなりませんでした。
特に商品の形や素材に関して、ようやく完成に近いと思っていたときに・・・ブラ〜っと立ち寄った大型スーパーで見た哺乳瓶の色々な形に驚きました。
「えぇっ!今の時代・・・こんなに色んな形の哺乳瓶があるの!?」
「現段階の開発のままでは、わざわざ定番の哺乳瓶を買ってもらわないと使えないことになる!
それでなくても育児にはお金がかかるのに・・・経済的じゃ無い!」
何度も何度も白紙に戻ってしまい大変でした。
でも、「必ず形にしてみせるぞ!」という強い気持ちで乗り越えました。

工場探しも、インターネット検索でヒットした会社1件1件に電話をかけました。
なかなか協力してくださる会社が見つからず、ようやく最後の最後で「協力させていただきますよ」とのお返事をいただきました。
涙が出そうなくらい嬉しかったことを思い出します。

商品が出来上がった、その次は大きな大きな“販売”という壁が立ちはだかっていました。
一個人が発明し商品化したものをどのように信頼を得てご購入いただけるのか?
しかも、法人ではなく個人事業!
広告!?そんな大金どこにもありません(涙)
さぁ、どうする!?私・・・

しかし、信頼・信用はお金では買えないことに気付きました。
地道に続ける販売活動の中で、ご注文いただくお客様に真心を持って対応させていただき、「ママ代行ミルク屋さん」を実際にお使いいただいたお客様からの喜びの感想・メッセージが当社への信頼・商品への信用に繋がるのです。
認知度を高める方法としては、お金のかからない様々な物・事を利用しました。インターネットを活用したり、育児雑誌のプレゼントコーナーに掲載していただいたり。
育児雑誌掲載にあたりましては、雑誌編集社1社1社に電話し商品の必要性を説明し掲載のお願いをしました。
初めて全国区の育児雑誌に掲載になったときは、子供のように跳びはねて喜びました。
商品の認知度UP・当社の認知度UP・活動を多くの方々に知って頂くためにビジネスプランコンテストや発明コンクールに応募しました。
その際に事業計画書作成や有名社長様の前でのプレゼン審査があったのですが・・・何もかもが初めての経験。
言いたいこと・書きたいことが山ほどあるのに上手くまとまらなくて苦労しました。

【フジサンケイ・大和証券グループ女性起業家支援プロジェクト】
「リビング新聞大阪賞」受賞
http://www.w-challenge.com/contest/detail_2006_10.html
http://www.w-challenge.com/contest/diary2006_09_01.html
【なるほど展】
「日本商工会議所会頭賞」受賞

Q5. これから起業をしようとしている主婦に一言・・・
子育てをしながらでも、起業は可能です。
しかも子供達は、起業しようと一生懸命に頑張るキラキラしたお母さんのことを「素敵だな」と感じてくれるハズです。

何もかもが初めてでド素人の私には、ビジネスに必要な人脈・商品・お金・時間・場所・・・全てがなく、手探り状態で、がむしゃらに頑張ってきました。
「自分が困ったなと感じたことにはニーズがある」
「無ければ自分で作ればいい」
「チャンスは自分で作ること」
信念・熱意を持って積極的に取り組んでいると、ビジネスに必要なことが自然について来てくれます。
自信を持って、第一歩を踏み出してください。

そして、発明起業を目指される皆様へ・・・
個人のアイデアは、メーカーに提案しロイヤルティーをもらうといった方法だけでなく、個人の発明した物も商品化し自分で販売できる時代になりました。
インターネットが普及したこの時代はチャンスだと思います。

まだまだ私も駆け出しの身。
偉そうに言える立場ではありませんが・・・
私の経験したこと・感じたことがお役に立つことができれば幸いです。
ネットショップ(又は起業)をしてよかった点、良かった出来事
「ママ代行ミルク屋さん」を通して、育児を頑張るママのお手伝いをさせていただき・・・“心の余裕を持てる育児”につながり、育児ストレスを軽減させることが出来たこと。
また、双子や三つ子以上の多胎育児(同時授乳)にとても役立つ商品であると認められ、口コミでご注文をいただけるようになったこと。
この活動が多くの方々に共感し受け入れられ、商工会議所主催の「創業セミナー」や女性起業に特化した起業塾(子連れ起業)の講師としてお呼び頂きお話させて頂けます事など・・・様々な形で社会貢献できているという事実がとても嬉しく良かった点です。

Q6. ネットショップ(又は起業)をしてよかった点、良かった出来事
「ママ代行ミルク屋さん」を通して、育児を頑張るママのお手伝いをさせていただき・・・“心の余裕を持てる育児”につながり、育児ストレスを軽減させることが出来たこと。
また、双子や三つ子以上の多胎育児(同時授乳)にとても役立つ商品であると認められ、口コミでご注文をいただけるようになったこと。
この活動が多くの方々に共感し受け入れられ、商工会議所主催の「創業セミナー」や女性起業に特化した起業塾(子連れ起業)の講師としてお呼び頂きお話させて頂けます事など・・・様々な形で社会貢献できているという事実がとても嬉しく良かった点です。

スマイルケアジャパン社 代表 大杉千里さん

スマイル ケア ジャパン社
代表:大杉千里(おおすぎ ちさと)


〒675-1316
兵庫県小野市天神町80-801
TEL/FAX 0794-63−2679




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